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初老の男が、神殿を住居とする宇宙人との交流を深め、やがて、彼らが地球人を神と崇める理由を知ります。 カード作品の典型である、全く異質な知性を探索する作品です。それなりに佳作だとは思いますが、カードは長編の方がいいですね。テーマが深いので、ある程度のボリュームがないと書ききれないのではないでしょうか? この作品も「永遠に生きて生殖も可能な生物が存在したら人口(?)は無限に増え続けるのでは?そんな社会が成り立つのか?」など、作品のテーマとは直接関係のない疑問の方が先に立ってしまいます。短編に纏めるようなテーマではなかったということでしょうか。 もう一つの海外作品は、タニス・リーの「血のごとく赤き」。これはイイです。今ではビッグネームの彼女も、解説によれば、この前年に英国幻想文学大賞を受賞したばかりの「新鋭」とあります。 お話の方は、白雪姫を本歌取りしたような作品です。よくある「真説」お伽話、という趣向ではありません。白雪姫のプロットを「悪い魔女のお后」の立場から語りつつ、全く別のファンタジーに仕立て上げています。今月号に同時掲載された、殿山みな子さんの「赫耶姫(かぐやひめ)異聞」が素材をそのまま活かしているのと比べ、好対照な料理方法です。 ************************************ 「世界SF事情」によれば、クリス・ネビル氏がこのころ死去されたようです。代表作は、「ベティアンよ帰れ」(これは有名、読んだことのない私もタイトルだけは知っています)、「槍作りのラン」など。槍作りのランは、原始時代、狩猟生活に明け暮れていたヒトの群れに、槍作り職人と狩人といった職業の分化や、固定した指導者が生まれていく姿を描いた作品です。 *********************************** 豊田有恒のリーダーズストーリーは今月で終わり、翌月からは編集部が選考するというカタチに変わります。 また、SFエンサイクロペディアが開始しました。この連載は長期間にわたり、実のところ「この連載が終わったらSFマガジンの購読をやめよう」なんて考えていた時期もあったのですが、結局辛抱しきれず、連載終了を待たずして、購読をうち切ることになったのでした。 |
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