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今回も、「高所からの眺め」、「石」、「カッサンドラ」3作品のどれもいいです。また、全ての作品に共通しているのは、主人公(または主要な登場人物)である女性の心の動きを扱った小説です。言い換えれば、この3作品は「SF」というジャンルだからこそ許される、現実にはあり得ない状況設定の中での、主人公の生き方・考え方をテーマにしたお話であるといえます。 「高所からの眺め」は片道宇宙探査飛行の女性の8日間の日記です。生まれながらに不治の病に侵され、無菌室で育てられた主人公は、せめて自分にしかできない仕事を果たそうと、戻ることの出来ない宇宙探査飛行に志願しますが、飛行の途中、もはや帰ることが出来なくなった時点で、治療法が発見されたというニュースを受け取ります。 日記は、このニュースを受けてから、彼女が立ち直るまでの8日間の記録です。 石は近未来の人気タレント(女性)が主人公です。彼女をとりまくスタッフ達の一人(男性)の独白という形でお話が進行します。これ以上は紹介不能。これもまた奇抜なストーリーで読ませる作品ではなく、SFは舞台装置にすぎません。 「カッサンドラ」は、未来が見える不幸な女の話。彼女は最終戦争で誰もいなくなった街にたどり着き、ここでようやく、心の平安を得ることができます。 以上、3作とも「読ませる」作品です。 ********************************* 今月号には、アーサー・C・クラーク「楽園の泉」の最終回も掲載されています。昔は、こうしたビッグネームの新作連載が時々ありました。同じクラークの「宇宙のランデヴー」もSFマガジンで読みました。ちなみに「楽園の泉」は80年度のヒューゴー賞ノヴェル部門受賞。クラークは、これを「最後の作品」と宣言していましたが、数年後には、さっさと宣言を撤回し、執筆活動を再開しました。 |
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