1980年08月号(263号)

ハヤカワSFマガジン263号表紙
(C) 早川書房
今月はスゴイ。何がスゴイかというと、掲載作品7本のうち、5本が毎月連載、1本がシリーズものなので、純粋な読み切りは1作品のみ。まるで「一見さん、お断り」と言っているかのような構成です。

この当時の読者は、創刊号以来の読者を含めてお馴染みさんが殆どだったんでしょうね。で、新たな読者が増えるにつれて、読み切り作品が多くなり、その分、長編を連載することが少なくなり、(私にとって)面白くなくなっていったのかも。

長編を連載する場合は「これは」というものを選ばないと後々に響きますからねー。だからこそ、まず名前だけで引きつけることが出来る、ビッグネームの長編連載も多かったのでしょう。

その5本の連載の一つ、「ロストワールド2」が最終回を迎えました。題名の通り、コナン・ドイルのロストワールドの続編という格好で、チャレンジャー教授、ロクストン卿、サマリー教授、マローン記者と、前作でお馴染みの人物が登場します。彼らの今回の目的地は南米で、アマゾン奥地で伝説の黄金都市を求めて探検するお話です。

唯一の読み切り「夢の都市、粘土の足」は、全自動の理想都市の話。主人公は、たまたま無人の都市に足を踏み入れます。そこは、人間を幸せにしたいという使命感に燃えた都市でした。主人公は「こんなすばらしい街にどうして人がいないのか?」と最初は不思議に思うのですが、しばらく暮らしてみて、人々がこの都市を捨てた理由に気付きます。シェクリイとしては、まずまずのデキではないでしょうか。

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第6回「ハヤカワ・SFコンテスト」の結果が発表されています。

選者は、小松左京、眉村卓、伊藤典夫、こういうビッグネームが選者として一同に集まるのも、これが最後となりました。審査される方も、入選作こそ「該当なし」ながら、佳作に「大原まり子:一人で歩いていった猫」、参考作として、「アウトクライド・ドリーマー(大河司)」「時を克えすぎて(火浦功)」「夢魔のふる夜(水見稜)」と、ほどなくSFマガジンを支える中堅作家となった名前が並んでいます。ちなみに、第5回(1979年)では、野阿梓、神林長平の両氏が登場しています。このころが、新世代のSF作家輩出時代だったようです。

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今月号は、映画「スター・トレック」が、いろいろな形で紹介されています。広告ページでは「制作費実に100億8千万、映画史上最高の巨費を投じてーこの夏燃え上がるSF戦争」とあります。個人的には、この手の冒険SF映画って、(TVで寝っ転がって見るのはいいんだけど)映画館にまで出かけて見たいとは思わないので、見ずじまいでした。

最後に「サイエンス・トピック」のタイトルは「宇宙の油断」。内容は、「昨年来の相次ぐOPECの原油価格値上げ攻勢。それにイランの原油供給停止措置で、第二次オイルショックは深刻の度合いを強めている」というものです。ロケット打ち上げのための石油にさえ事欠くようになった、とのこと。そう言えば、このころだったかな〜。石油不足のため、節電ということで、各TV局が深夜番組を自粛した時期がありました。会社からアパートに帰る時間が、いつも深夜だった私としては、何のためにTVがあるのか分からない状態でした。・・・そうか、それでVTRを買ったのかな〜


全掲載内容
コンテンツ
作者
ページ
表紙イラストレーション 加藤直之
表紙
広告 三和銀行の小説広告 緑式部タイムトラベル日記 巻三
-
表紙内側
内表紙
-
1
1
目次
-
2
3
(連載)銀河旅行と特殊相対論
 章9 きみは星虹を見るか・・・・・・?
 −恒星船ブリッジからの眺望−
石原藤夫 画:宮武一貫
4
13
(連載第23回)スタジオぬえのスターシップ・ライブラリイ

文:宮武一貫 絵:宮武一貫

14
15
DIMENSION O 群その二 イラスト:霜月象一
16
16

(連載第6回)錆びた銀河

光瀬龍 画:金森達

17
33

(連載最終回)ロストワールド2

田中光二 画:依光隆

34
50
広告 手塚治虫作家活動35周年記念出版
 手塚治虫初期漫画館(全22巻)
-
51
51
お知らせ 第6回「ハヤカワ・SFコンテスト」
最終選考会・誌上再録
 選考委員:小松左京、眉村卓、伊藤典夫
 入選作:該当作なし
 佳作:「一人で歩いていった猫」大原まり子
 参考作:「アウトクライド・ドリーマー」大河司
     「時を克えすぎて」火浦功
     「夢魔のふる夜」水見稜
-
52
67
お知らせ 第7回「ハヤカワ・SFコンテスト」
 選考委員:小松左京、眉村卓、石原藤夫、伊藤典夫
 入選第一席(20万円)、入選第二席(10万円)、
 入選第三席(5万円)
-
68
68
佐・々・木・ケ・ン・の・フ・ァ・ン・タ・ジ・ア 佐々木ケン
69
69
<火星シリーズ・第5回>火星人たちの戦旗

川又千秋 画:金森達

70
92
佐・々・木・ケ・ン・の・フ・ァ・ン・タ・ジ・ア
佐々木ケン
93
93
題名未定新コラム(17) 横田順彌 画:高信太郎
94
95
(連載)銀河旅行と特殊相対論
 章9 きみは星虹を見るか・・・・・・?
 −恒星船ブリッジからの眺望−
石原藤夫 画:宮武一貫
96
112
スター・トレック・ダイジェスト 文:黒丸尚
113
117

SF SCANNER
 ストルガツキー兄弟の新連載

深見弾
118
121
(連載第9回)野田昌宏のセンス・オブ・ワンダーランド
 われわれはついに戦艦〈ヤマト〉を発見した!
 
と確信しているのだが……
野田昌宏 画:加藤直之
122
127
CHARCTER A LA CARTE (1)
とにかく奇怪なものが出没するラファティじいさんのマッド宇宙。
安田均
128
128

(連載第7回)楽園の泉[The Fountain of Paradise]

アーサー・C・クラーク
 訳:山高昭 画:加藤直之
129
144
世界SF情報
 ネビュラ賞発表!(「楽園の泉」他)
 オムニのライバル誌誕生
 アメリカで本格的SF年鑑出版
島田武
145
145
<外惑星野郎ども・第6回>天女と羽衣 今日泊亜蘭 画:金森達
146
159

(連載第61回)日本SFこてん古典
 急ぎ足・戦後日本SF史

横田順彌
160
170
ハローファングループ 以下同文
-
171
171
スター・トレック・SFX談義 加藤直之、井口健二
172
176

盛況SFワークショップ

(今)
177
177
難波弘之のトラック・ダウン(6)
 音楽テーマのSFあれこれ
難波弘之
178
179
サイエンス・トピック
 宇宙の油断
池見照二 画:島津義晴
180
181
SFレビュウ 伊藤昭 他
182
188
今月のブックガイド
-
189
189
てれぽーと
-
190
192
広告 早川書房の出版本
-
193
200
広告 ハヤカワSFフェア
 全国4000書店にて開催
-
201
201
夢の都市、粘土の足[Street of Dreams, Feet of Clay]

ロバート・シェクリイ
 訳:安田均 画:岩淵慶造

202
215
(連載第7回)長い暁 眉村卓 画:佐治嘉隆
216
229
お知らせ SFマガジンバックナンバー
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230
231
編集後記
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232
232
広告 ぼくの友人はYMOになっていたS(レコード?)
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表紙内側
広告 ビジコンのペン・ウォッチ
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裏表紙
凡例 :小説   :書評、SF関連の話題等   :投稿小説
   
:コミック :SF周辺の話題(アート、音楽、映画等)
   
:投稿   :早川書房からのおしらせ等
   
:広告