1980年07月号(262号)

ハヤカワSFマガジン262号表紙
(C) 早川書房
大原まり子さんがプロ作家としてデビューしました。作品は、SFコンテスト佳作に輝く「一人で歩いていった猫」です。

自己紹介によれば「1959年3月20日生まれ、魚座。聖心女子大学文学部教育学科心理学専攻4年生在学中。血液型O型。」「SFMは1975年9月号からの購読者で、首までどっぷりつかったSFファンです。無味乾燥でない大宇宙未来史を構築するのが夢です。」とのこと。さて、夢は実現できたでしょうか?

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今月掲載の海外作品は「十七人の乙女」のみ(連載「楽園の泉」を除く)。

快男児キューゲル・シリーズ中の1作品です。剣と魔法の世界を背景にした連作ですが、ヒロイック・ファンタジーというより「ほらふき男爵の冒険」風ののりです。

主人公のキューゲルは、腕っぷしにも自信ありそうですが、むしろインチキ賭博で路銀を稼ぎ、舌先三寸でトラブルを切り抜け、ついでに女もくどくペテン師野郎。

「十七人の乙女」では、旅先の町を数日間で混乱に陥れ、わずか10夜の護衛業務の合間に15人の処女をものにし、最後には悪魔を手玉に取ります。

シリーズ中、邦訳があるのは、「十七人の乙女」と「天界の眼」(短編集「不死鳥の剣」に収録)の2作品のみのようです。

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サイエンス・トピックのタイトルは「甦るか東京湾」です。東京湾について、「昭和30年代に急速に汚濁が進み、昭和40年頃にはどぶ池のようになってしまった」とあります。

「公害・環境破壊への反省が巻き起こった昭和40年代を迎え、東京湾の汚濁の進行にストップをかけ、浄化しようとの気運が高まった。」「水質は昭和40年をピークにわずかずつだが改善に向かった。」「最悪時代に比べるとかなり良くなり、ハゼ、イワシ、カレイ、トビウオなどの魚も戻ってきた」とのこと。ただし「現実はそうたやすいものでは」なく「この先、水泳ができるような水質まで浄化できるかどうか・・・・」と結ばれています。さて、現在の状況はどうでしょうか?

同じサイエンス・トピックに、千葉県木更津と神奈川県川崎を一直線に結ぶ「東京湾横断道路」についても書かれています。これ、昭和30年代に初めて構想が立てられたのだそうです。「海底のボーリング調査など技術面での最終的な詰めを行っている」「早ければ来年着工し、完成までには10年以上」とのこと。結局完成まで、約20年かかりましたね。それにしても「夢の道路、夢の架け橋」と絶賛されていますが、今の利用状況から考えると殆ど無駄な投資に終わったのではないでしょうか?

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巻末広告は浅田飴に変わりました(というか、今月で浅田飴の広告が終わります)。「一番自信があるもの、それは声と・・・・・・浅田飴。」というキャッチコピー。さらに「徹子より愛を込めて」とのメッセージ+黒柳徹子さんの署名入り広告です。徹子さんがマイクを持って、歌っているイラストがとてもみずみずしくて時代の変遷を感じてしまいました。


全掲載内容
コンテンツ
作者
ページ
表紙イラストレーション 加藤直之
表紙
広告 三和銀行の小説広告 緑式部タイムトラベル日記 巻二
-
表紙内側
内表紙
-
1
1
目次
-
2
3
(連載)銀河旅行と特殊相対論
 章8 インデックス文明への挑戦
 −SFをカード化する話−
石原藤夫 画:宮武一貫
4
13
(連載第22回)スタジオぬえのスターシップ・ライブラリイ

文:宮武一貫 絵:宮武一貫

14
15
DIMENSION O 群その一 イラスト:霜月象一
16
16

(連載第5回)錆びた銀河

光瀬龍 画:金森達

17
33

ステファンの六つ子

栗本薫 画:角田純男

34
59
佐・々・木・ケ・ン・の・フ・ァ・ン・タ・ジ・ア 佐々木ケン
60
60
お知らせ ハヤカワ・ノヴェルズ既刊目録
-
61
61

<火星シリーズ・第4回>火星人たちの密使

川又千秋 画:金森達

62
85
リーダーズ・ストーリー 講評
豊田有恒
86
87
リーダーズ・ストーリー 過保護
いわいかおる
88
89
(連載第13回)ロストワールド2

田中光二 画:依光隆

90
102
(連載)銀河旅行と特殊相対論
 章8 インデックス文明への挑戦
 −SFをカード化する話−
石原藤夫 画:宮武一貫
103
112
スター・トレック・ワールド
-
113
119

SF SCANNER
 アシモフの自叙伝

安田均
120
123
センス・オブ・ワンダーランド 番外編 角田純男 画:角田純男
124
127
BNF A LA CARTE (6)
アメリカのBNFはやたらめったら多くて
紹介するのに困ってしまうのだ。
安田均
128
128
お知らせ 第6回「ハヤカワ・SFコンテスト」入選発表
 入選作:該当作なし
 佳作:「一人で歩いていった猫」大原まり子
 参考作:「アウトクライド・ドリーマー」大河司
     「時を克えすぎて」火浦功
     「夢魔のふる夜」水見稜
-
129
129

第6回「ハヤカワ・SFコンテスト」佳作作品
 一人で歩いていった猫

大原まり子 画:加藤直之
130
169
究極の方程式 横田順彌 画:畑田国男
170
186

世界SF情報
 ヒューゴー賞発候補作決まる
 (ノヴェル:楽園の泉、JEM 他)
 ジョン・コリア逝く
 筒井SF、オムニに訳載(「佇む人」がオムニに掲載)

安田均
187
187

(連載第6回)楽園の泉[The Fountain of Paradise]

アーサー・C・クラーク
 訳:山高昭 画:加藤直之

188
202
お知らせ 第7回「ハヤカワ・SFコンテスト」
 選考委員:小松左京、眉村卓、石原藤夫、伊藤典夫
 入選第一席(20万円)、入選第二席(10万円)、
 入選第三席(5万円)
-
203
203

コスモス・ホテル

森下一仁 画:城ノ内あずま
204
228
ハローファングループ 成蹊大学SF&ミステリー研究会
-
229
229
題名未定新コラム(16) 鏡明 画:高信太郎
230
231
サイエンス・トピック
 甦るか東京湾
池見照二 画:島津義晴
232
233
難波弘之のトラック・ダウン(5)
 YMO=宇宙船ビーグル号説
難波弘之
234
235
お知らせ SFマガジンバックナンバー
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236
237
てれぽーと
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238
240
クリコン祭’80・レポート (池)
241
241
SFレビュウ 森下一仁 他
242
248
今月のブックガイド
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249
249

十七人の乙女[The Seventeen Vergins]

ジャック・ヴァンス
 訳:浅倉久志 画:岩淵慶造

250
256
とじこみハガキ(SFマガジン20周年記念愛読者カード)
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広告 早川書房の出版本
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257
264

十七人の乙女[The Seventeen Vergins]

ジャック・ヴァンス
 訳:浅倉久志 画:岩淵慶造

265
281
(連載第6回)長い暁 眉村卓 画:佐治嘉隆
282
295
編集後記
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296
296
広告 シュガーカット
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表紙内側
広告 浅田飴
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裏表紙
凡例 :小説   :書評、SF関連の話題等   :投稿小説
   
:コミック :SF周辺の話題(アート、音楽、映画等)
   
:投稿   :早川書房からのおしらせ等
   
:広告