1979年9月号(251号)

ハヤカワSFマガジン251号表紙
(C) 早川書房
今月号は、神林長平さんが「狐と踊れ」(ハヤカワSFコンテスト佳作)で初登場。

自己紹介によると「SFとはあまりつきあいなく、SFマガジンも数冊しか持っていない」とのこと。SFを書くのではなく、何かを書こうとしたらSFだったというカンジでしょうか。新しい波ですね〜。

今月号も掲載作品的にはあまり興味がわきませんでした。その中で、軽く読めるという点で楽しめたのは、ロン・グーラートの「プラグを抜かれる」です。

機械人間になった男が、妻や(どうやら妻と通じているらしい)仕事仲間に、動力源の電気プラグを抜かれるのではないかと心配する話。シリアスタッチではなく軽いブラックジョーク的な作品です。

(以上、2001年8月頃記録 以下、2004.7.3追記)

一方、「第三の可能性」は、いかにも東欧SF的な科学小説。異星に到着した科学調査隊が、異質の文明を解明しようとする過程が描かれています。

レムの「ソラリス」「エデン」等に対抗して書かれた作品だとか。確かに作品の雰囲気はよく似ていますが、レムの方が1枚上手。

巻末の海外未紹介作家コーナーには、ジョーン・D・ヴィンジが登場!「鉛の兵隊」は、同名のアンデルセン童話を下敷きにした小説。

原作(?)の童話は、鉛の兵隊人形が踊り子人形に恋し、報われることなく炉の中に捨てられるのですが、同じくそこに捨てられた踊り子人形と溶け合ってハート型のかたまりになるという内容。

小説の主人公は酒場「鉛の兵隊」を営む中年男。大怪我のために体の大部分をプラスチックに置き換えたサイボーグです。宇宙へのあこがれを抱いているのですが、男性は宇宙での仕事には不適格だとされており、宇宙船員になれるのは女性だけ。

未来への希望もなく毎日を過ごす彼の酒場に、若く美しい宇宙船員が客として訪れるところから、お話が始まります。話の中でも「鉛の兵隊」の由来であるアンデルセン童話の粗筋が語られるように、原作童話の筋立てはそのままに、みごとにSFとして仕立て上げた作品です。

結末は(私は)ハッピー・エンドだと思います。少なくとも童話の結末よりもずっとハッピーな気持ちになれます。

(以上、2004.7.3追記)

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世界SF情報によれば、ハインラインが新作「獣の数字」を、出版社相手のオークションに出品し(アメリカの大御所ってこんな売り方も出来るんですね〜)、50万$で落札されたとのこと。

50万$って、きっと出版権のお値段だけで、本がヒットしたらさらに収入があるのだと思います。(誰か、俺の書いたもの、50万円でいいから買ってくれないかな〜 冗談)

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SF映画講座によれば、キングコングは1933年の作品とのこと。私は戦後の作品かと思ってましたので意外でした。


全掲載内容
コンテンツ
作者
ページ
表紙イラストレーション 加藤直之
表紙
広告 三和銀行の小説広告 SF博士の証明(4)
ゆがんだピラミッド
-
表紙内側
内表紙
-
1
1
目次
-
2
3
(連載)私をSFに狂わせた画描きたち
 ヴァン・ドンゲン
野田昌宏 カット:加藤直之
4
11
(連載第11回)SF映画講座
 1933年〜1934年 キングコング
井口健二
12
16

無重力の環

堀晃 画:加藤直之

17
31

サルマキスの夢

殿谷みな子 画:深井国

32
48

DIMENSION O 道化師

霜月象一

49
49

プラグを抜かれる![Pulling The Plug]

ロン・グーラート
 訳:望月二郎 画:宮武一貫
50
60

広告 ハヤカワSFフェア
全国4000書店にて。昭和54年7月1日〜8月31日

-

61
61
題名未定新コラム(6) 横田順彌 画:高信太郎
62
63

濡れた指

森下一仁 画:佐治嘉隆
64
77
第5回「ハヤカワ・SFコンテスト」佳作
 狐と踊れ
神林長平 画:角田純男
78
111
世界SF情報
 「ワールドSF組織さる」
 ハインラインの新作、最高値を付ける
 (「獣の数字」がオークションされ50万$で落札)
 ギャラクシイ誌、巻き返しなるか
 リン・カータートウィアード・テールズ

安田均

112
112
連作 宇宙叙事詩(最終回)
 ある記録(四)

文:光瀬龍 絵:萩尾望都

113
119
(連載)Science Critique
  宇宙食の変遷

日下実男 画:宮武一貫

120
123

SF SCANNER
 返り咲きの大物作家ピアズ・アンソニイ

安田均

124
127
ARTIST A LA CARTE (2)
古今を通じて人気No.1のアーチスト
フラゼッタの魅力はその柔らかい描線にある

安田均

128
128

ふうてん効果(たぶん)その最後の応用例

梶尾真治 画:畑農照雄

129
143
第三の可能性 クシシトフ・ボルニ
 訳:深見弾 画:中島靖侃
144
161

リーダーズ・ストーリー 講評

豊田有恒
162
163

リーダーズ・ストーリー 左向け右

高邦行
164
165

てれぽーと

-

166
168
お知らせ 第6回「ハヤカワ・SFコンテスト」
 選考委員:小松左京、眉村卓、伊藤典夫
 入選第一席(20万円)、入選第二席(10万円)、
 入選第三席(5万円)

-

169
169

サイエンス・トピック
 星の電波で地震予知

池見照二 画:島津義晴
170
171

(連載第12回)スタジオぬえのスターシップ・ライブラリイ

文:加藤直之 絵:加藤直之

172
173
SFレビュウ 鏡明 他
174
180
今月のブックガイド
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181
181

>海外未紹介作家コーナー<
鉛の兵隊[Tin Soldier]

ジョーン・D・ヴィンジ
 訳:小尾芙佐 画:岩淵慶造

182
192

広告 早川書房の出版本

-
193
200

>海外未紹介作家コーナー<
鉛の兵隊[Tin Soldier]

ジョーン・D・ヴィンジ
 訳:小尾芙佐 画:岩淵慶造

201
231
編集後記
-
232
232
広告 水パイプ アクアフィルタ
-
表紙内側
広告 マルゼンタイプライター
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裏表紙
凡例 :小説   :書評、SF関連の話題等   :投稿小説
   
:コミック :SF周辺の話題(アート、音楽、映画等)
   
:投稿   :早川書房からのおしらせ等
   
:広告