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このコミュニティに迷い込んだ、目の見える若い男の視点から見たコミュニティの生活や、主人公の心境の変化が描かれていきます。 個人的には「八世界シリーズ(注)」の方はキライなのですが、この「残像」は、わりと好きです。 日本人作家のほうは、牧村高雄さんが「一万人のマラソン大会」でプロデビュー。この方は「リーダーズストーリー」出身の第一号作家で、恒例の自己紹介にも「読者のなれの果て、もう1〜2回リーダーズストーリーで選ばれ、その後でSFコンテストに出してみて、と考えていたら、いきなりのデビューとなった」とあります。 ただし、プロとしての処女作品の出来映えは、まずまず、といったところ。もっと正直に言えば、退屈な作品です。近未来の日本で、体を鍛えるためのマラソンが盛んになり、ついには1万人が一斉にスタートするマラソン大会が開催されるのですが、1人がころんだらドミノ倒しのように、みんながころんだという結末。 こう書いてみても、何が面白いのか分からないでしょ?単に流行のマラソンとドミノ倒しを結びつけただけの、アイデアだけの作品です。1〜2ページのショートショートならいいのかもしれませんが、カネをもらえるようなものではなさそうです。氏は、この後、本誌に1〜2作発表されましたが、作家としては大成されていないもようです(評論家として、ご活躍のようです)。 この他、ジョイン・ヨーレンの「木の女房」は、樫の木の愛人になった女の話。この人の作品は、時々、SFマガジンに載ります。いずれも民話風で味のある作品です ************************ サイエンス・トピックのタイトルは『「試験管ベビー」の波紋』。この年の7月25日、「アポロ月着陸以上の明報といわれた」、「試験管ベビー」ルイーズちゃんがに誕生したとのこと。すくすく育っているそうですが、今ではお決まりの「神の領域の侵犯ではないか?」という疑念の声や、「これが盛んになると、受精卵売買だの、借り腹(代理出産)が盛んになるのでは?」という反対の声も上がっているそうです。 ちなみに、ルイーズさんは、この後、無事に成長されたようで、http://www.medical-tribune.co.jp/mtbackno2/3229/29hp/M3229351.htmによれば、1999年7月時点で、全世界に100万人以上の試験管ベビーが誕生ずみとのこと。今から20年も経つと、クローン人間も珍しくない社会になるのでしょうか?(八世界シリーズの世界が到来するのかな〜 やだな〜) ************************ この他には、広告がおもしろいです。先ずは、ビクターレコードの「SFディスコラマ」。レコードかカセットのようですが、演者リストは、小松左京、筒井康隆、星新一と続きます。例えば星新一の「SFディスコラマ」のタイトルは「星寄席」。どうやら、星さんの作品を落語化したものを収録したもののようです。東宝レコードも「SFレコード」と銘打って、「ゴジラ」「宇宙叙事詩 星の光と伝説(構成:光瀬龍、イラスト:萩尾望都)」等を宣伝しています。LP盤で、ビクター音産販売が提供するとのこと。なんか素朴でほのぼのとして、いいですね〜。 最後に、この夏、三省堂アネックスで3日間にわたりSF講座が開かれたとのこと。このSF講座のもようは、翌年のSFマガジン誌上で、3ヶ月にわたって詳しく報告されました。 |
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