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数年後にSFマガジンの顔になる「栗本薫」「森下一仁」等は、まだデビュー前。ちょうど日本SF作家世代が移り変わる時代です。 海外作家としては、大好きなアシモフの作品が掲載されています。タイトルは「地球種族[Homo Sol]」。地球が288の種族からなる銀河系連盟への加入資格を得た近未来のお話です。 銀河系連盟に加入できるほど進歩した文明社会では、社会パニックなどは絶対に起きえないとされていたのですが、地球種族は、銀河系連盟からの使者に対し、社会科学のあらゆる常識をうち破る反応を示します。 仲間に入れたとして、どうやって扱えばいいのか分からない、かといって孤立させておくのも危険、銀河系連盟は困ってしまいますが、主人公の科学者が、地球人類の迷信的な思考を逆手にとって、うまく制御することに成功します。 この作品が面白いのは、「心理歴史学」を示唆しているところです。銀河系連盟を(いい意味で)支配しているのは、ヒューマノイドとその社会について、精神的反応を知り尽くした心理学者達です。また、大学生の心理学者見習い、「ロア・ハリディン」という脇役が登場しますが、この名前は「ハリ・セルダン」のもじり(または原型)のような気がします (以上、2001年11月頃記録 以下、2004.9.25追記) 他の海外作品について、順番にご紹介。 「宇宙の岩場」は、バーサーカー・シリーズの一作。人類が単独行動中のバーサーカーを破壊・捕獲するようになったため、バーサーカーは艦隊を組んで、人類惑星を一つずつ殲滅させるという作戦を展開します。全部で200隻以上と推定されるバーサーカー軍団のターゲットは地球太陽系! この危機に、太陽系惑星諸国は、総司令官として他星系の天才軍人を招き入れ、バーサーカーが潜む「宇宙の岩場」掃討を目指します。岩場での戦いの結果、予想以上(300隻以上)の戦力だったバーサーカーの90%近くを破壊・捕獲し、軍団としての無力化に成功します。 サブストーリーは、総司令官と婚約者、そして部下の詩人軍人との3角関係(?)です。 「緑の夢」は、一言でいえば童話です。人類が動物に知性を与え、以来2000年以上経過した未来が舞台。主人公は、賢い馬と地方惑星のお嬢様。 馬は娘に、自らのアイデンティを探る旅への協力を願い、条件として、他からは決して得られない贈り物を提案します。娘はこの申し出を受け、2人(?)は、動物と人間の原点を求める長い旅路(この部分は比喩的な表現です)に出発します。 読後感が爽やかで、個人的には気に入りました。 「鉢の底」は9世界シリーズの一作。火星人である主人公が、休暇を利用して金星の「爆発宝石」探索を行うお話。旅の道連れは、金星人の女の子(もうすぐ12才)。 9世界シリーズの世界ですから、12才といってもあなどれません。生体工学の熟練者で、眼の修理ぐらいはお手のもの。その気になると、メイクラブの申し出だってします(そういう系統の小説ではないよ・・・念のため)。軽く楽しむ小冒険小説といったところでしょうか。 「キリエ」は、1人(?)のプラズマ生命体と50人の人間による超新星調査談。調査宇宙船にはプラズマ生命体とテレパシーで意思疎通する若い娘が乗り組んでいます。お話の中心は、この娘とプラズマ生命体の心の交流です。小道具は、超新星に落下する場合の時間膨張効果。 今月号の5作品の中では、最もSFらしいSFです。ただし読後感は結構重い。 この他、かんべむさしの「あくび多くして船……」も、ある意味で宇宙船内のお話だし、巻頭おりこみイラストも宇宙美女と宇宙船だし・・・今月号のテーマは「宇宙SF」か? (以上、2004.9.25追記) |
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