1978年5月号(234号)

ハヤカワSFマガジン234号表紙
(C) 早川書房
今月号の冒頭は、「アストロノーティカ・シリーズ スターウルフ誌上公開」という特集です。故エドモンド・ハミルトンの「スターウルフ」シリーズがTV映画化され、日本テレビ系列で、4月から1年間放送されるとのこと。

登場人物の名前は、日本人に変えられており、主人公は新星拳(東竜也)、脇役のキャプテン・ジョウは宍戸錠です。写真を見る限り、ウルトラマンの科学特捜隊(だっけ)そっくりの服やら、オモチャみたいな安っぽい宇宙船が出てきてチャチイ感じです(関係者の皆様、ごめんなさい、でも正直な感想です)。

どうも、こういう非日常的な映画を日本で作ると、小道具、大道具がオモチャみたいで、役者の演技も、はるか未来に生きる人間という感じじゃなく、そこらへんに生活している人のような日常臭さが感じられ、そこらへんが気になって映像に没頭できません。「エイリアン」の宇宙船のリアルさ、「スターウォーズ」の映像の痛快さ、「ブレードランナー」のロサンゼルスの非現実的な雰囲気、そういうものが足りないんですよね〜

この番組も、忙しいせいもあったでしょうが、そんな番組があったことすら忘れていました。

同じく和製スペオペ映画の記事が「フォーカスオン」にも載っています。これは最近のSF映画を紹介するコーナーですが、今月は、東映映画「宇宙からのメッセージ」を取り上げています。

アンドロメダ星雲にある惑星が、悪い宇宙人の侵略を受け滅亡寸前。地球の8人の勇士が救う話。深作欣二監督で、主役は真田弘之。同じ真田弘之の「里見八犬伝」と似てるような・・・。こっちの方は、「そう言えば、そんな映画があったっけ」という程度には覚えていますが、出来映えはどうだったのでしょうか?

*******************************

この辺で、掲載作品を簡単に紹介すると、「幸福な男」は、全世界の人間が、睡眠装置に守られて、一生夢を見て生きる未来の話(クラークにも同じ設定のお話がありましたし、最近の映画にもありましたよね)。これではいけないと、人間達を起こそうとする目覚めた男が、1人で革命を目指しますが・・・・(これ以上はネタバレになるので省略)。「コウモリの翼」はプテラノドンの恩返し談、「クーゲルマスのお話」は、本の中に入り込める機械をHな目的に使って、最後に失敗する男の話。いずれも結構面白いです。

(以上、2001年12月頃記録 以下、2004.11.20追記)

「コウモリの翼」について補足しますと、中生代の鉱脈を利用するためにタイムトラベルしてきた開発隊のお話です。「そんなことするとタイム・パラドックスが起きるのでは?」なんてことは考えないように。これはそういうサイエンティフィックな話ではなくて、開発退院とプテラノドンの心温まる交流談(ちょっと違うか?)です。それ以上でも、それ以下でもありません。

そもそも、このテーマで書くのになんでタイムトラベルさせなきゃならんのか、よく考えると不思議。現代のアフリカ辺りを舞台にしても同じ話が書けそうだが・・・

(以上、2004.11.20追記)

*******************************

さて、この当時の世相の話ですが、「てれぽーと」の投稿に、たまたまピンクレディーの話題がありました。曰く「手を合わせて見つめるだけで、愛し合える話もできる」なんて、まるで『バーバレラ』だが、ミーとケイじゃ2人がかりでも、たくましいジェーン・フォンダにはかなわないだろう」。この歌が流行っているころですから、ピンク・レディー全盛時代ですね〜。

一方、宇宙からは「1月24日、ソ連の原子炉衛星コスモス954号がカナダに落下(サイエンス・トピック)」という具合で、人工衛星落下時代が到来していたようです。また、「星座の歳時記」のタイトルは「ブラックホールの存在」です。このころからブラックホールという言葉が一般会話に現れるようになったような気がします。

*******************************

最後に、「世界SF情報」によると、「夜の大海の中で(グレッグ・ベンフォード)」、「ゲイトウェイ(フレデリック・ポール)」が、ネビュラ賞にノミネーションされたとのこと。う〜ん、これも宇宙ものですね。宇宙もの大流行の1978年かな〜


全掲載内容
コンテンツ
作者
ページ
表紙イラストレーション 加藤直之
表紙
広告 三和銀行
-
表紙内側
内表紙
-
1
1
目次
-
2
3
アストロノーティカ・シリーズ スターウルフ誌上公開
-
4
11
(連載第7回)矢野徹インタビュウ
 この人との一時間 光瀬龍
矢野徹、光瀬龍
12
16

梅田地下オデッセイ

堀晃 画:中島靖侃

17
47

幸福な男[The Happy Man]

ジェラルド・W・ペイジ
 訳:冬川亘 画:依光隆

48
70

リーダーズ・ストーリー 講評

豊田有恒

71
71

リーダーズ・ストーリー 悪魔

牧村高雄

72
73

コウモリの翼[The Wing of A Bat]

ポール・アッシュ
 訳:谷口高夫 画:岩淵慶造

74
95

詩帆が去る夏

梶尾真治 画:村上遊

96
112

連作 宇宙叙事詩(VIII) 惑星アマルナ(上)

文:光瀬龍 絵:萩尾望都

113
119

サイエンス・トピック
 原子炉衛星墜落の衝撃

池見照二 画:島津義晴

120
121

SF スキャナー
 やはりイギリスSFはすばらしいのだ

安田均

122
125
(連載第22回)星座の歳時記
 ブラックホールの存在

日下実男 カット:佐治嘉隆

126
128

(連載第6回)ダイノサウルス作戦

豊田有恒 画:スタジオぬえ

129
142

DIMENSION O 「習慣」

新井苑子

143
143

サンバーン

鏡明 画:金森達

144
159
(連載第7回)矢野徹インタビュウ
 この人との一時間 光瀬龍
矢野徹、光瀬龍
160
175

クーゲルマスのお話

ウッディ・アレン
 訳:黒丸尚

176
186

てれぽーと

-

187
186

フォーカスオン

大空翠
187
192

広告 早川書房の出版本

-
193
200

SFレビュウ

谷口高夫 他

201
203

今月のブックガイド

-

204
204

世界SF情報
 ネビュラ賞ノミネーション
 (「夜の大海の中で」グレゴリイ・ベンフォード、
  「ゲイトウェイ」フレデリック・ポール 他)
 ウォード・ムーア死す
 エンサイクロペディアの完結
 ペントハウスの新SF雑誌

安田均

205
205

(連載第55回)日本SFこてん古典
 「魔法医者」その他のことなど

横田順彌

206
216

(連載第28回)消滅の光臨

眉村卓 画:佐治嘉隆

217
231
編集後記
-
232
232
広告 徳間書店の本
-
表紙内側
広告 マルゼンタイプライター
-
裏表紙
凡例 :小説   :書評、SF関連の話題等   :投稿小説
   
:コミック :SF周辺の話題(アート、音楽、映画等)
   
:投稿   :早川書房からのおしらせ等
   
:広告