1978年1月号(230号)

ハヤカワSFマガジン230号表紙
(C) 早川書房
海外作品は3本。どれも読み応えがあります。

短篇「百番目の鳩」はジェイン・ヨーレンらしい寓話。

(以上、2002年1月頃記録 以下、2004.12.18追記)

小鳥のように優美な姫君との結婚が決まった王様が、忠義ものの猟師に、結婚式の祝いの品として100羽の鳩を用意するように命ずるお話です。

これだけ書けば、鋭い人には話のあらすじが分かるかも・・・

(以上、2004.12.18追記)

「ピクニック・オン・ニアサイド」は八世界シリーズの一遍です。題名のニアサイドとは、月世界の地球に面している側、つまり、宇宙人に占拠された、人類の故郷に近い側という意味です。

月から地球を見ると悲しい思いがこみ上げるから、誰も行こうとしないニアサイド、そこに2人の若者(といっても両方とも12才のカップル)があえてピクニックに出かけ、かつて地球に住んでいたこともある老人と出会います。

老人は性転換、複数男女による大家族といった新しい習慣を嫌い、体内器官の移植による若返りさえも拒否し、過去の思い出に浸って暮らしていました。

作品は、新世代の2人が、この世捨て人と出会い、看病し、看取ることによって1歩大人に成長する過程を描いています。

3つ目は「密猟者」。後に「ストーカー」という題名で短編集に収められています。かつて宇宙人が地上に残していった「ゾーン」を探検するお話です。作品自体も面白いのですが、「ストーカー」ということばを初めて知ったのがこの作品でして(ちまたで話題のストーカーではなく、宇宙人の残していったお宝をあさる密猟者のことです)それが懐かしい。

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「矢野徹インタビュウ この人との一時間」は、との当時活躍されていたSF作家との対談記録ですが、今月は、筒井康隆さんでした。冒頭の簡単な経歴紹介に「昭和9年出生、昭和32年同志社大学文学部卒業」と書かれており、ここまでは普通ですが、その間の経歴(?)として「昭和21年、IQ187」とあるのに笑ってしまいます。いかにも筒井さんらしくていいです〜(田島寧子調)。

対談を読み返してみると、料理をするのが好きで、特にフランス料理が好みとのこと。氏曰く「女性は材料がないと代用品ですませようとする、例えば、バターが切れてると『マーガリンでいいわよね?』と言い始める、男の料理はそれではダメだ」とのこと。味の方も評判が良いそうです。ただし、奥様から「1人で買い物に行かないで欲しい、世間体が悪いから(あそこの家は奥さんが買い物をサボって旦那にやらせてる、とか言われる)」と、きつく言われているとのことです。時代ですな〜

最後に、サイエンス・トピックのタイトルは「本格化する核融合研究」。そういえば一時期、もうすぐ実用化なんて騒がれていましたが、あれは一体どうなったのでしょう?


全掲載内容
コンテンツ
作者
ページ
表紙イラストレーション 加藤直之
表紙
広告 三和銀行
-
表紙内側
内表紙
-
1
1
目次
-
2
3
(連載)私をSFに狂わせた画描きたち
 ハネス・ボク(その1)
野田昌宏 カット:加藤直之
4
11
(連載第3回)矢野徹インタビュウ
 この人との一時間 筒井康隆
矢野徹、筒井康隆
12
16
(連載第24回)消滅の光輪 眉村卓 画:佐治嘉隆
17
31
百番目の鳩 ジェイン・ヨーレン
 訳:村上博基 画:岩淵慶造
32
36
ピクニック・オン・ニアサイド[Picnic On Nearside] ジョン・ヴァーリイ
 訳:大野万紀 画:新井苑子
37
60
SFレビュウ 谷口高夫、伊藤典夫
61
63
今月のブックガイド
-
64
64
新連載 堀晃のマッド・サイエンス入門
 マッド・サイエンスとはなにか?
堀晃 カット:加藤直之
65
70
広告 <第2回>ハヤカワ文庫日本SF作家フェア
 全国3000店参加 1977年12月1日〜1978年1月15日
-
71
71
密猟者 アルカジイ・ストルガツキー&
ボリス・ストルガツキー
 訳:深見弾 画:宮武一貴
72
112
連作 宇宙叙事詩(IV) 星と粘土板 文:光瀬龍 絵:萩尾望都
113
119
サイエンス・トピック
 本格化する核融合研究
池見照二 画:島津義晴
120
121
SF スキャナー
 クローズアップされる共産圏SF
深見弾
122
125
(連載第18回)星座の歳時記
 メシェとカニ星雲
日下実男 カット:佐治嘉隆
126
128
(連載第2回)宝石泥棒 山田正紀 画:角田純男
129
143
アメリカSF界レポート 憎しみと嫉妬の渦 ジーン・ヴァン・トロイヤー
 訳:黒丸尚
144
152
リーダーズ・ストーリー 講評 豊田有恒
153
153
リーダーズ・ストーリー パーフェクト・マシーン 山本弘
154
155
(連載第3回)矢野徹インタビュウ
 この人との一時間 筒井康隆
矢野徹、筒井康隆
156
182
(連載最終回)ワンダーランドへようこそ
誰でも手に入るアメリカン・コミック
鎌田三平
183
189
てれぽーと
-
190
192
広告 早川書房の出版本
-
193
200
世界SF情報
 レム事件その他
 『日本沈没』の仏訳出版さる
 ゼラズニイの作品劇画化
 海外のSF大会情報
(G・V)、(K)、(J)
201
201
フォーカスオン 大空翠
202
205
(連載第2回)ダイノサウルス作戦 豊田有恒 画:スタジオぬえ
206
231
編集後記
-
232
232
広告 Canon のコピー
-
表紙内側
広告 マルゼンタイプライター
-
裏表紙
凡例 :小説   :書評、SF関連の話題等   :投稿小説
   
:コミック :SF周辺の話題(アート、音楽、映画等)
   
:投稿   :早川書房からのおしらせ等
   
:広告