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「忙しかった」という理由はウソではなく、実際、去年の秋は資格試験の勉強でサイト更新どころではなかったし、冬から3月にかけては論述試験の添削アルバイトに精を出していて、やはり休日は大忙しでした。 でも本気で更新しようと思えば不可能ではなかったはずでして、これだけ更新が遅れた理由の一端は、掲載作品を紹介しようという熱意が持てなかったことにあります。 この8連休中に何とかしないと永久に更新できそうもないので無理矢理作品を読み返してみましたが、何の感動も得ることなく、疲れただけでした。 そんな次第で、今回は作品自体の内容紹介は最小限に切り上げて、作品から触発された思い出中心に書いてみようと思います。 ***************************** 「亜空間要塞」は主人公達がロスボ王政権打倒に成功し、ワイナンとロスボに平和をもたらした後、さらなる冒険を求めて砂漠を越え、魔術の国に到達します。 一種のパロディ作品なので、砂漠や魔術に係わるSF的背景やアイテムが続出。当時「砂漠」といえば「デューン・砂の惑星」ですね。半村さんも大好きだったそうで、メランジ、サンドワーム等、デューン用語が所狭しと出現します。 砂の惑星は当時大流行しましたし、わたしも読みましたし、確かに力作だとは思いましたが心から「おもしろい!」とうなった記憶はありません。「読みにくい」というのが正直な感想かな〜。だから続編は途中で諦めてしまいました。 むしろ映画が面白かったですね。SF映画で良くできてると思ったものは多くないのですが、砂の惑星、それにブレードランナーは、原作の心理風景がうまく描写されています。 ***************************** 「直立猿人」は街の博物誌シリーズの第8作。社会人1年生の主人公が突然。恋人に「会いたくない」と伝言され、同じ頃。体に異変が発生します。 最後はハッピーエンドで終わるこの作品、ラブコメですね!当時はラブコメっていう言葉は知らなかったけど、ヘップバーンのファンだったラブコメ大好きなわたしです。ローマの休日はちょっと切なくて、それはそれで悪くはないけど、マイ・フェア・レディーのようなハッピーエンドが最高ですね。 この作品も恋人→事件→不仲→事件解決→誤解が解けてハッピーエンドと、ラブコメの王道行ってます。今月掲載の一押し作品かな(多分、SFM読者の評価は低いでしょうが・・・)。 ***************************** 「生なきもの」は一種の終末ものですね。人口爆発が背景になっている点では「最後の狩猟」と同じですが、背景の料理方法は全く異なっています。「生なきもの」は人口爆発の結果新生児に発生する恐るべき現象がテーマで、正直なところ荒唐無稽に感じます。キリスト教徒が仏教思想をSF的に処理すると、こういうお話になるのでしょうか? 「最後の狩猟」は絶滅したと思われていた象がとある村落で目撃され、主人公のハンターが象狩りを行うお話です。ジョージ・オーウェルの「象を撃つ」を彷彿とさせる設定です。長男出産時に死亡した妻の思い出、妻に似て心優しく動物狩りなどという残酷な行為を嫌っていた長男の思い出、そして無理に連れて行った狩猟で長男が死亡したシーン、こういった出来事が回想シーンとして散りばめられており、何らかのテーマを伝えたかったのだと思いますが、残念ながら成功していません。「象を撃つ」が強烈なメッセージを伝えているのと対照的です。 結局、冒険狩猟物語に終わっており、それはそれで面白いのですが、それならば無理に心理描写などせずに、冒険談として迫力ある狩猟を書き上げた方が良かったのではないか、そう感じた次第です。 ちなみに「最後の狩猟」の世界では1999年現在、世界人口は80億人を超えているそうですが、現実の世界では、2009年5月4日現在、約67億人です。やはり未来予想は当たらないものですね。1973年当時、日本の人口が将来減少することなど誰も想定していませんでしたからね。 ***************************** 「ヴァチカンからの吉報」は、ヴァチカン広場のとある店内で教皇選挙の結果を待っている6人の聖職者の会話談。今日は史上初めてロボット教皇が誕生する手はずになっており、6人はロボット教皇の是非等について、特に盛り上がりもなく会話を続けます。そして、ロボット教皇の誕生が告げられた時、反対していた3人も含め、全員がこのありがたい決定に頭を垂れるのです。このお話、何が言いたかったのかわたしには謎です。 ***************************** 「失踪した男」は未来の海中ドームを舞台に、テロリストを捜査するお話。この世界も人口過剰で、限られた資源を浪費しないようにするため、失業保険と断種手術がセットにされています。つまり就職できない場合、日々の食べ物は支給するけど子供を作るのは許しませんってことですね。テロリストはこの社会制度に反旗を翻す暴走した若者集団です。 ハリイ・ハリスンの「ホームワールド」3部作にちょっと似た雰囲気で、こういう設定自体は面白いし、テンポも悪くないのですが、何だか尻切れトンボ、所定枚数に達したから書きやめましたみたいな感じがします。それとも連作シリーズの1作でしょうか?それなら納得です。 そういえば、「ホームワールド」3部作の3作目はどうなっているのでしょうか?20年近く翻訳を待ってるけど、出版されていないようです。これも原書で読むしかないのかな。この手の絶版モノのハードカバーって高いんですよね、平気で1万円とかするから。ま、ペーパーバックで買えばいいんだけどね。 ***************************** 今月号の作品は以上のとおり。冒頭で書いたように、どれを取っても「おもしろい!」と心から思えるものがありませんでした。 ところで、この11月号が発行されたのは9月末頃だと思います。大学に入って最初の夏休みが終わり、秋の学園祭準備が始まった頃ですね。 この年の夏休み中には金大中事件(日本にやってきていた韓国の政治家「金大中」氏が宿泊ホテルから拉致された事件、後に韓国CIAによる国外活動であることが判明)なども発生し、メディアは「日本の主権が侵害された」などと騒いでました。実家でも話題になったりしたけど、学生運動が治まった大学構内はわりと静かだったような気がします。そんなことより大学祭の方が大切っていう時代に入ってたんですね。 うちのクラスもご多分に漏れず、お遊び系のイベントを企画、具体的にはディスコを開きました。この「ディスコ」って言葉、恥ずかしながら大学祭の準備で始めて知り、そしてディスコで踊るってのもこれが初体験でした。今月号のSFMのような割とポリティカルな雰囲気とは無縁の毎日でした。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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