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ハヤカワSFマガジン163号表紙
(C) 早川書房
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<人気カウンター>
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| (各号の掲載作品について、読者が1〜5点の範囲でハガキ投票を行い、平均点が高い作品を掲示していました。4点を超える作品は滅多にありませんでした。今回は1972年6月号の結果発表です。) |
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| 順位 |
題名 |
作者 |
得点 |
| 1 |
いかなる海の洞に |
ロバート・F・ヤング |
3.85 |
| 2 |
性炎樹の花咲く時 |
荒巻義雄 |
3.70 |
| 3 |
妖異関ヶ原 |
半村良 |
3.65 |
| 4 |
時を止めた少女 |
ロバート・F・ヤング |
3.30 |
| 5 |
ピネロピへの贈りもの |
ロバート・F・ヤング |
3.23 |
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今月号から巻頭グラビアページで「現代宇宙詩シリーズ」が始まっています。こんな企画があったこと、すっかり忘れてました・・・
淡い銀河系のイラストをバックに、文字通り宇宙をテーマにした詩が載せられています。これも文芸の一種なので内容紹介すべきなのかもしれないと思いつつ、ワタシはあいにく詩が苦手なのでスキップ。
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今月号は霊産山秘録も復活してました。題して「江戸地底城」。時代は江戸時代終期に進み、作品中では、大塩平八路の乱が近頃の出来事として語られています。
今回の主人公は”本物の”ネズミ小僧次郎吉。なぜか、替え玉のネズミ小僧が処刑され、本物は密かに島流し。本物ネズミはその謎を解くために島抜けして江戸に帰ってきます。そしてこのカラクリは幕府内部の機密事項と関係していることを探りあてます。
それにしてもこのシリーズ、各話の主人公(全員ヒ一族の青年)はみんなお話の最後で非業の死を迎えます。ヒ一族の運命あるいはシリーズ全体の終わり方を暗示しているのでしょうか?
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日本作品は上述の「霊産山秘録」のみで、他は全て海外作品。目玉は「ニューウェーブ特集」です。
山野浩一さんの作品解説付きなので、素人が余計な紹介をする余地はないと思うし、正しく紹介できる自信もないのですが、作品解説を読むことができないみなさまのために、簡単に説明しましょ。
「クレイターを越える旅」はバラードお得意の「コンデンスノベル」の珠玉作(らしい)。従ってストーリーはありません。暴力とエロティシズムという観点から、女体と車を観察した作品であると思われます。
「スクリーム(絶叫)」は、路上で(おそらく車に撥ねられて)女が絶叫したという出来事から「スクリーム」という抽象的な存在だけを取り出して、スクリームとは何か?それはどこに位置していて、何の役に立つのか?・・・無数の疑問を投げかけることで、「スクリーム」の本質を探ろうという作品(だと思う)。
最後の「猿とプルーとサール」だけは「普通の」作品のようなストーリーがあります。知能を持った猿が「トラクター」の中に閉じこめられたまま、無人の島を旅するお話。この「トラクター」を引っ張って動かしているのが、知能を失った二人の人間であるプルーとサールです。形式的には最終戦争後日談といったところ。
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さすがにニューウェーブだけでは読者が疲れると案じてくれたのか、残りの3作品はいずれも娯楽色の強い作品ばかりでした(ほっ)。
「馬を生け捕れ!」は、ラリー・ニーブンの架空動物捕獲シリーズ(これは私が勝手につけたシリーズ名です)の1作品。背景は近未来で、環境汚染が進み、大気中の2酸化炭素濃度も異常上昇済み、人間はなんとか汚染環境に適応できているものの、他の生物の多くは絶滅済み。
政治的には世襲の国連事務総長による独裁制ですが、当代の総長は、歴代の近親結婚による障害が表れており、幼稚園児以下の知能の持ち主です。この総長、絵本で面白い動物を見ると必ず「これが欲しい!」と駄々をこねる。すると主人公属する時間局に命令が下り、その動物が生きていた過去の時代にタイムトリップして捕獲してくる、というのが毎回のストーリーです。
ところが、このタイムマシン、どこか調子がおかしいようで、毎回「普通の」過去の時代ではなく、ファンタジーの世界に到着してしまいます。でも主人公はそんなこには気付かず(本物の動物など知らないのだから仕方ありませんよね?)、現地で見つけた目当ての動物(と思われるもの)を捕獲して帰ってくるのです。
今回は馬が欲しいと言われて、角の生えた、処女にしか心を許さない白い動物を捕まえて来ます。いつもながら主人公達の勘違いに「くすっ」と笑えるお話です。
「月面のキス」は、二人の月面探検隊員がクレーター調査中に困難に遭遇しますが、なんとか知恵を使って危機を脱出するお話。ハードSFというより、パズル解きSFとでも呼んだほうがよさげな内容です。あなたにも高校生程度の科学の知識があれば解決できるはずです。
「明日より永遠に」は近未来アクションSF。記憶を失ったまま冷凍睡眠から目覚めた男が、失われた記憶を追い求めるお話。今月号は前編が掲載されています。
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「スペース・タイム・アンテナ」に、「十番目の惑星X」という記事あり。つい最近も、NASAが見つけたというニュースがありましたよね?どうやら太陽を公転する物体はこれまでも多数発見されているようで、問題はそれが「惑星」と呼ぶにふさわしいサイズを持っているのか、それとも小惑星にすぎないのかという点にあるようです。なので、最近見つかった「10番目の惑星」も正式に認定されるまでには、相当の年月が必要らしいです。
同じく「スペース・タイム・アンテナ」に、「ミクロ・エレクトロニクス」という記事あり。何かと思ったら、「ミクロ」とは例えば、TVを腕時計サイズにすることを指しているようです!33年前にはこの程度が夢の技術だったのですね。
なるほど、だからさらに小さいのは「ナノ・テクノロジー」なんだ、と、分かったところで今月号はここまで。
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