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ハヤカワSFマガジン151号表紙
(C) 早川書房
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<人気カウンター>
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| (各号の掲載作品について、読者が1〜5点の範囲でハガキ投票を行い、平均点が高い作品を掲示していました。4点を超える作品は滅多にありませんでした。今回は1971年7月号の結果発表です。) |
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| 順位 |
題名 |
作者 |
得点 |
| 1 |
極小宇宙の神 |
シオドア・
スタージョン |
3.78 |
| 2 |
暗い潮を刈れ |
C・M・
コーンブルース |
3.62 |
| 3 |
ヤマトタケル誕生 |
豊田有恒 |
3.61 |
| 4 |
脱走と追跡のサンバ |
筒井康隆 |
3.45 |
| 5 |
より偉大なるもの |
トム・ゴドウィン |
3.40 |
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9月号の紹介でも書きましたが、1971年の8月は「異常とも言える火星ブーム」が起きているそうです。その理由は、「8月12日に火星が地球に大接近する」とマスコミが大々的に報じたためです。月のように巨大な火星を見ることが出来るなどと勘違いをした人もいたように記憶しています。
そんな背景もあってか、今月号は宇宙ものが目に付きました。ただし残念ながら「これは」という作品はありませんでしたが、その中で一番は、ル・グィンの冬の王でしょう。
この作品は彼女の未来宇宙シリーズの一作。寒い惑星の聡明な王が、敵にかけられた深層暗示を解くために、遙か彼方の惑星に旅し、治療を受けて帰国します。光速移動による効果のため、若者のままで戻ってきた王は、年老い暴君となった息子と悲劇の再会を遂げます。
読んでいる時には、筆力は感じるものの、「何か今ひとつインパクトのない話だなー」と思っていたのですが、今書きながら気付きました。光速移動の結果、自分より年をとった息子に出会うというのが、あっと驚くネタだったんですね!うんうん、30年前はこれがセンス・オブ・ワンダーであり得たんだ。時代を感じますね・・・
脱走と追跡のサンバ:追跡者と束縛者(恋人)が死に、自由を得たと思った主人公。その代わり、不自由を失ったこと、自由とはいくばくかの不自由が存在するからこそ、その対極として存在するものであり、不自由がすべてなくなった今、自由をも失ったことに気づきます。なんて書くとやたら思索的な展開に思えますが、これは私の感想であり、作品自体は、主人公のハチャメチャな独白で幕を閉じます。
続いて「セイブルック星よりの使者」。全ての生物が精神感応力を持ち、集団知性生物として一体化して暮らしている惑星セイブルック。彼らは「断片」的な孤独な生き方しかできない地球生物を憐れみ、自分たちと同じような生物に品種改良しようと努力するのですが・・・
これもアシモフにしては面白みに欠けると思いましたが、「集団知性」という考え方が、この当時としては新鮮だったのかもしれません。
3つ目は「天の窓」。人類初の有人月着陸が成功したその時、太陽が突然膨張し、地球は熱地獄と化してしまいます。たまたま月の夜の面にいたため難を逃れた宇宙飛行士は、惨劇のおさまった地球に引き返したのですが、生物は全滅していました。彼は、地球の再生を願い、あることを行います。「火の鳥」にも似たような場面があったことを思い出しました。
最後は「海を失った男」。こちらは人類初の有人火星着陸談。宇宙飛行士は事故で帰還船を失い、かつて、海で命を失いそうになった事故の事を思い出します。
以上です。総じて、それなりに楽しめるものの、今となっては古くささが目につく宇宙SF特集でした。
今月、一番面白く読めたのは「わが愛はひとつ」です・ヤングらしく、愛と優しさがあふれる作品。体制批判をしたばかりに、人工冬眠100年の刑を与えられた新婚ほやほやの社会学者が主人公。彼は100年後に目を覚まし、妻の面影を追って、かつて二人が共に暮らした町を訪れます。これ以上はネタばれになるのでカットしますが、当然、ハッピーエンドです。
「申請受理」は、正体不明な宇宙人に征服された未来社会が舞台。人々はあちこちに設置されたレバーを探し出しては引くといった、目的も分からぬ作業に強制従事させられ、「エスケープ」申請が受理されるわずかな可能性だけを生き甲斐にして暮らしています。ひょっとしたら現代社会の風刺小説かもしれません。
「魔法使と謎の美女」は、6月号の「ミール城の魔法使」の続編です。悪い魔法使いメージリアンに捉えられた主人公トゥールジャン。前作で彼に創られた美女ツェインが、トゥールジャンを救うべく、知恵を絞ってメージリアンに挑戦。前作と同じくらい面白いのですが、人気カウンターでは前作もあまり人気がなかったのはなぜ?
最後は「小さな町」。子供の頃、鉄道模型に興味を持ったのがきっかけで、自分が住んでいる街を、精密なミニチュアモデル化することに全身全霊を傾ける中年男。彼はいつしか仕事に疲れ、隣人の医者と不倫関係を続ける妻からも安らぎを得ることが出来ず、ひたすら「真の」街作りに没頭します。やがて現実の街の再現モデルは完成するのですが、それは「正しい」街ではないことに気付き、あるべき街への改造を進めます。最後に理想の街が完成した時に起きたことは・・・
ディックの永遠のテーマである「現実と架空の混沌」が、直球勝負で提示された作品です。
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「すぺーす・たいむ あんてな」の「カラーの次は宇宙テレビを」は今の言葉で言えば衛星放送の話題。「21世紀のテレビはこれ」とのことですが、この手の予想ではめずらしく、実現は少し早めだったようですね。ちなみにアーサー・C・クラークが何かの作品の中で、1940年代には既に、衛星放送が将来の有望なメディアであるとする論文を発表していた、と書いていました。
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広告欄かどこかに「およね平吉時穴道行」の宣伝文あり。これが半村良の処女短編集だそうです!1962年のSFコンテストで小松左京と共に入選したものの、その後10年間「不気味な沈黙」を続け、最近矢継ぎ早に注目作を発表していると紹介されています。その注目の新人も既に故人。時の流れを感じます。
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