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ハヤカワSFマガジン146号表紙
(C) 早川書房 | |
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<人気カウンター> | |
| (各号の掲載作品について、読者が1〜5点の範囲でハガキ投票を行い、平均点が高い作品を掲示していました。4点を超える作品は滅多にありませんでした。今回は1971年2月号の結果発表です。) | |
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順位
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題名
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作者
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得点
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1
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白壁の文字は夕陽に映える |
荒巻義雄 |
4.13 |
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2
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およね平吉時穴道行
(ときあなのみちゆき) |
半村良 |
3.64 |
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3
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BS6005に何が起こったか |
小松左京 |
3.40 |
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4
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鳥はいまどこを飛ぶか |
山野浩一 |
3.39 |
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5
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脱走と追跡のサンバ |
筒井康隆 |
3.38 |
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6
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東京未来計画 |
野田昌宏 |
3.30 |
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7
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かれらと私 |
眉村卓 |
3.25 |
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8
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小鬼 |
星新一 |
3.21 |
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9
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悪戯 |
平井和正 |
3.05 |
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10
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コンピュータ惑星 |
石原藤夫 |
3.00 |
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今月号再読を終えて満足感で一杯です。私好みの作品が多かった〜。
一番は巻末掲載の「絹の国への特命使節」。「蝿の王」で著名なボールドウィンの作品。
実は今回、これは再読していません。なぜかといえば、未だに内容を覚えているからです。時代は帝政ローマ。後に五賢帝と呼ばれた皇帝たちの最後の一人、「哲人皇帝」マルクス・アウレリウス(だったか?)のもとに、任官を望む若者が見参します。
彼は発明家で、父が残してくれた財産を使い果たしてようやく達成した研究成果を披露します。皇帝はその真価を見抜きつつ、これがローマ社会に混乱をもたらすことを予測し、発明品を受け取ることを拒否します。そして彼には、その代わりとして、じっくり研究を進めることができる、ある使命を与えます。
最後の数行がなければ歴史小説であってSFでははないのかもしれません。この最後のオチも良いのですが、皇帝の思いや、帝国を取り巻く社会状況などがうまく書き込まれていて、夢中になって読むことができる作品です。
二番手は「ライオンの棲む都市」かな。万民にとって物心ともに豊かな社会が実現されている、今から約千年後の世界が舞台。
科学技術の発展が行き詰まって久しく、芸術家が最も崇高な職業とされているこの時代、名門の家庭に生まれ育った若者が、科学者などというやくざな仕事を選ぼうとして家庭内争議を引き起こします。
彼は「科学技術の再隆盛こそが、この豊かではあるが沈滞しきった社会を変革するカギだ」という信念のもと、家を抜け出し、過去の偉大な科学者の研究成果が隠されているという伝説の都コマールを探す旅に出ます。
これ以上はネタばれになりそうなので書きませんが、これは私にとってクラークとの出会いの作品です。コマールで採用されているあるシステムについては、そういうシステムを想像したクラークに驚嘆し、これこそSFかと感動したことを覚えています。
多分そのころであれば、この作品を今月号のNO1に推したと思いますが、年を食って嗜好も少し変わったのでしょう。
3番目は「ある爆発星雲の伝説」でしょうね。テレポート装置のミスにより、1体として同じ姿の生物が存在しない奇妙な惑星に送り込まれた主人公が、この星を旅し脱出する冒険談。そこいらに反物質が転がっていたり、突然地球女性体系の住民が出現したり、かなりハチャメチャな話ですが、一昔前の冒険小説となにか違った味わいがあり、ひょっとして何か深いものがあるのかと錯覚したりで楽しめます。
第4位グループは「盗作者は誰か?」「脱走と追跡のサンバ」「服こそ人なり」「おれはウィリー」の4作品。「盗作者は誰か?」は出版社に投稿する作品がことごとく盗作だと非難される小品。「服こそ人なり」は、ピシッとした服装を好んだ男の話。どちらも落語的に話芸(話のうまさ)とオチを楽しむ作品です。「おれはウィリー」は、アメリカ南部の魔術談(といっていいのかな?)。
「脱走と追跡のサンバ」は起承転結のうちの転に入り、時間流が入り乱れ、脱走しようとしていた「オレ」が追跡者と入れ替わり、あるいは「オレ」が追跡者の妻になるは親になるは、もうメチャクチャ(ほめことばです)で紹介のしようがありません。
「平面上の形」だけは駄作でした。2次元世界がテーマのようですが、気楽に楽しむには盛り上がりにかけるし、理屈を楽しむには2次元の説明が物足りないというか嘘っぽいし、謎解き小説だと思うには話が強引すぎて、「短かい作品で良かった(読書時間を無駄にせずにすんだ)」というのが感想のすべてです。
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サイエンス・ジャーナルでは、この年の2月9日に発生したロス大地震について解説されています。カリフォルニア州自体は環太平洋火山帯に属しているので、当然地震は予想されているが、今回地震が起きたこの地帯は岩盤が固いので地震の心配はなとされていたとのこと。それが被害を大きくしたのかもしれません。
もっと後の出来事だと思っていたのですが、高校生の頃だったんですね。たしか暴動なども起きて被害がさらに大きくなったと記憶しています。4年半前に初めて出かけたロサンジェルスは、もはやその跡も残っていませんでしたっけ。月日のたつのは早い!
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SFでてくたあによると、この年の直木賞候補作として、広瀬正さんのマイナスゼロが挙げられたとのこと。もちろん受賞はなりませんでした。審査員でもっとも好意的だったのは司馬遼太郎氏で「おそらく無理だろうと思いながらも推挙したが、やはり無理だということもまた無理な理由もはっきりわかっていたので途中で諦めた」というようなことを述べられています。
「面白さは一番だが、読者をおもしろがらせるだけが小説のすべてではない」という感想を述べた人もあり。大多数は感想すらなかったようで、この当時のSFの地位はそんなもの(ゲテモノ扱い?)だったようです。だったからこそ、ひねくれ者の私がなおさら夢中になったのかもしれません。そう思うと、1984年あたりにSFマガジンから離れていったのも、世間に認知されてある意味俗っぽくなった(と感じられた)SFマガジンに孤高の楽しみが見いだせなくなったからかもしれないです。
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