閑話休題または中締め

この雑文シリーズに長らくおつきあい頂きありがとうございます。約2年前に思い立ち、このシリーズを開始いたしましたが、現住所に所有しているバックナンバーのタネがつきましたので、ここでいったん中断させて頂きます。

ちょっとだけ残念なのは、開始当初「最後の2〜3年はしだいに興味をなくしていった時代で、そこから始めますので最初は気合いが入らない文章になるかもしれないけど、だんだん面白くなるはず」なんて書きましたが、読み返してみると、手持ちの分は殆どが『興味をなくしていった時代』の購入物のようで、最後まで心からワクワクする1冊に再会することが出来ませんでした。

そんなわけで雑文にも気合いが入らないことが多く、あまりお楽しみ頂けなかったかと思います。この点は申し訳ありませんでした。

読み返してみれば、手持ちの最も古い号が1977年5月号。おそらく大学卒業直後に購入し、3月30日だったかに、引っ越先の会社の寮に持っていった1冊です。今から考えると信じられないかもしれませんが、当時の寮は、10畳ほどの和室を、仕切もなしに2人で使用するという方式でした。荷物もそれほど置けないだろうと考えたため、書籍等も含めて、学生時代に使っていた殆どのものは、生家に送り返してしまい、大学時代の友人に手伝ってもらって、2人で紙袋をぶらさげた引っ越しを行いました。天気は悪いは、なかなか寮は見つからないは、ようやく見つかったと思ったら、木造2階建て、トタン屋根の廃墟のような建物で、『この場で会社を辞めて帰ろうか?』と思ったり、大変な引っ越しでしたが、寮のガランとした部屋の中で、SFマガジン5月号だけが私を慰めてくれました(たぶん)。

考えてみれば、それから6年以上、「それほど面白くないな」と思いながらも、購入し続けたのですから、その前の高校生時代から大学時代にかけてのSFマガジンはの魅力の大きさが計りしれるでしょう。そういえば、仕事で徹夜明けに、ふと手にとって、「この会社もうやめようかな・・」なんて悩みながら読んだこともありましたっけ。今、思い出せば、当時のいやなことは全て消え去り、懐かしい思い出だけが残っています。不思議ですね〜

このつづきは、今年のお盆に帰郷できれば、10〜20冊ほど持ち帰り、今度は古い方から紹介してみようと思っています。従って最初は1970年5月号あたりになるはず。これはゼッタイに燃えるはずです。だって、そのころ連載していた筒井康隆さんの『脱走と追跡のサンバ』まだうっすらと内容を覚えてるもん。今雑文を書きながら「あっ、こういうのがホントのSFなんだ!」なんて感動した記憶が蘇るもん。

そんなわけで、この続きは、「早くて」今年の8月に再開します。今から自分でも楽しみなので、みなさまも、このサイトを忘れないでください。なお、しばらくの間は、表紙の一覧とか、この6年半を振り返ってのサマリーとかを続けますので、良かったらご覧下さい。

このシリーズを始めたもう一つの理由は、狭い自宅の小さな本棚が一杯でSFマガジンを処分したい、できたらまとめて引き取ってもらえる人か古本屋さんに渡したい、と思ったのですが、その前にもう一度読み返してみたい、そして目次と表紙だけでも記録に残したい、と思ったからです。でも、だめですね。もう一度読み返してみたら、「もうちょっと骨までしゃぶってみたい」という思いが強くなりました。だから、広告の変遷とかも残してみたいと思っています。

                               2002年3月 松本健志@横浜